(更新日: 2025年8月9日 )
パワポやWordには数式エディタがあるので「LaTeXは不要」と考える人は多いのかも知れない。
しかし、Computer Modern フォントに慣れた目だと数式エディタによる数式は正直「イケてない」と感じる。 数式に限って言えばComputer Modernの読み易さは他に代えがたい。 (もっとも、本文でのComputer Modernは好みが分かれるかも知れない。小説などをComputer Modernだとまた違う雰囲気になる気がする。)
LaTeXを使いたいもう一つの理由が、数式入力の効率化である。 慣れの問題かも知れないが、LaTeXに染みついた身体には数式エディタによる入力は苦行に近い。
そんなわけで、パワポでの数式は10年くらいIguanaTeXに頼っている。(それより以前は別のツールを使っていたような気がするが、もう覚えていない。)

私は、このためだけにWindowsにはTeX Liveをまるごとインストールしてある。
さらに重要なのが、IguanaTeXがTeX Studioと組み合わせて使える点である。 これで数式を入力するのが非常に楽になる。(TeX Studioは単独でも使えるLaTeXの統合環境である。)
もちろん TeX StudioはなくてもIguanaTeX使えるが、個人的にはあった方が効率的だと思う。 その理由は、TeX Studio上で入力した数式のプレビュー、エラーチェックもできるからである。
以下は余談である。
2000年代の中ごろまでは、実はパワポをほとんど使わず、LaTeXでプレゼン資料を作っていた。 研究者だったこともあり、計算のノートはLaTeXで書いていたため、そのまま数式が流用できるのが大きな理由だった。 (それほど数式は多くなかったと思うが…。)
2000年代の後半ともなると、会社内でのパワポ資料の提出を要求されるようになって、気が進まないまま少しずつパワポを使うようになっていった。 パワポでも数式をLaTeXで書きたいのは、そういう経緯があるからだと思う。
最初に買ったLaTeXの本はやはり奥村先生の本だった。手元にあるのは初版第3刷(!)。 これを書いている時点で改訂第8版になっている。