「校閲ガール」宮木あや子

TVドラマ化云々は別として、面白いです! 文体は人それぞれ好みはあるでしょうが、私は好きです。文章もとても読みやすい!

なにより主人公はじめ登場人物逹のキャラクターが魅力的です。「オシャカワ(オシャレしてても無駄で可哀想)」な主人公のファッション好きの軸がブレないところは正直羨ましいですね。読むと元気になれます。

割と地味なお仕事と思われている校閲の世界だって、校閲に携わる人の仕事のドラマがあるわけです。でも小説にするには、たぶんやっぱり地味なんでしょうね。一般的に校閲担当者と作家は直接の接点はないのですが、この作品はその接点を作って広がりを持たせたのがポイントでしょう。

「家売るオンナ」のエピソードでもありましたが、私も広告チラシの文章の間違いが気になります。職場でもメールや人の文章のテニヲハやら、一文の主客のよじれやら、言い回しやらが気になるので、「校閲」の世界にはとても興味がありました。とは言え、この本では校閲の世界のウンチクは少なめかな。どちらかと言うと出版業界のウンチクが多い気はします。「悦子の研修メモ」は割と知っている内容が多かったですね。


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