ジョンスコとメセニーの共演ということで、当時は出る前から楽しみにしていました。
まず、「パット・メセニーが歪ませている!」ということが驚きでした。 なのですが、その歪みはジョンスコのギターと妙にカブッてしまい、かなり複雑な心境だったのを憶えています。
やはりというか、パット・メセニーには歪みがマッチしないことを再認識したものです。 “The Road to You: Recorded Live in Europe”収録の”Half Life of Absolution” では結構ハマっていたと思うのですが、普通にトランペット的なシンセで良かったように思います。
ジョンスコとメセニーなので、演奏が悪いはずはないのですが、どうも”Bass Desires”のようなスリルや驚きという点では物足りない。 Bass Dersiresではビル・フリゼルの個性が際立っていたのですが、それを知っていると、あまり印象に残らない良いセッションという感じ。
スティーブ・スワロウとビル・スチュワートは結構良いと思います。特にスティーブ・スワロウは、この二人が相手では他に務まりそうにない。
と、まあいろいろ書きましたが、好物ばかりを盛り合わせても美味しさが増すというわけでもないんだな、と少ししょっぱいアルバムでした。 やっぱりビル・フリゼルはすごいんだ、と不謹慎にも思ってしまいました。
そういえば、メセニー作の”Message to My Friend”はチャーリー・ヘイデンとのアルバムでは”Message to a Friend”になってます。 この微妙な違いはなんでしょうね。