スコット・ヘンダーソンが参加しているザヴィヌル・シンジケートのアルバムです。 スコット・ヘンダーソンのソロはあまり多くないのですが、アルバムはとても楽しいので超おすすめです。 もちろん、スコット・ヘンダーソンを目当てに買ってもがっかりしないと思います。それくらい、ここでのスコット・ヘンダーソンは良いです。
ザヴィヌル・ワールド全開な曲で、躍動感あるリズムとメジャー調でほんわかした曲調が多い。 難解ではないので、そういった曲でのスコット・ヘンダーソンの絡み方という点でも興味深いものがあります。
スコット・ヘンダーソンは要所で出てきますが、インプロビゼーション主体ではないので、アンサンブルに徹している感じです。 たまにあるソロが嬉しい。なんと贅沢な使い方。でもサウンドが美しくて、そして抜けもすごく良くて存在感がありますね。
この時期のザヴィヌル・シンジケートのライブ映像がありました。
“Little Rootie Tootie”も演っていますが、ソロは短めですね。短めとはいえスリリングなソロです。
この頃のスコット・ヘンダーソンはアイバニーズのギターですね。アームはロックがないように見えます。 右手のスタイルはピックをつまむように持って、ピックの先が指からだいぶ出ています。 左手は小指をあまり使わないスタイルですね。かなり斜めに指が伸びていますね。
話は変わりますが、クロスオーバーというか、フュージョンには大きく二つの源流のようなものがあると思っています。 その一つはチック・コリアのリターン・トゥ・フォーエヴァー、もう一つがジョー・ザヴィヌルとウェイン・ショーターのウェザー・レポート。
スコット・ヘンダーソンはチック・コリアとジョー・ザヴィヌルの両方と共演した稀有な経験の持ち主なのですね。 初期のトライバル・テックはウェザー・レポートの影響が割と強かったように思います。