マイク・スターンとの邂逅はこのアルバムでした。 (まあ「邂逅」という言葉を使ってみたかっただけです。)
マイク・スターンは“The Man with the Horn”では1曲しか参加していませんでしたが、このアルバムでは全曲参加しています。 しかもキーボードがいないので、コード楽器はギターだけ。 (マイルスが少しキーボードを弾いているようですが。)
ギターソロもけっこう長めなのが多くて楽しいです。ビル・エバンスも絶好調です。 パーカッション(ミノ・シネル)がいるせいか、全体的に野性的な躍動感があります。 10分を超える長い曲が多めなので、聴く時は気力・体力がいる感じ。
マイク・スターンが使っているギターは白いストラトでしょう。サウンドがシングルコイルPUっぽい。 この頃はディストーションとコーラスの組み合わせのようです。歪みはとても軽めで、速いピッキングでもパキパキしています。
割と太めの音で、ストラトにありがちなジャリジャリした感じは希薄ですね。ピックアップのせいかも知れません。 でもシングルコイルPU的な良い音です。 シングルコイルPUのストラトでこのサウンドを鳴らせるのは憧れてしまいます。
プレイは粗い部分がありますが、これがかえって勢いを感じて大好きです。 マイク・スターンはセッションで熱くなるイメージです。こういう緊張感ある演奏が似合いますね。 マイルス時代のマイク・スターンを聴くなら、これは外せません。