バーニー・ケッセルがレイ・ブラウン(ベース)、シェリー・マン(ドラム)とセッションしたアルバムです。 ダウン・ビート誌の人気投票で1位になったプレーヤーでセッションした企画ものです。
コンテンポラリー系に慣れた耳には「つまんない」かも知れませんが、こういう演奏は一朝一夕にはできないスタイルなので、ギターで演奏するジャズのテイストを知るには格好の教科書だと思います。
軽快で小洒落た演奏と言えます。悪くいうと、あまりダイナミックではない。 よく、ギターのジャズは「四畳半」と揶揄されたようですが、そういう世界もあって良いはずです。 ハードにブローするだけがジャズではない。
曲はジャズ研ではめったに演らない(演らなかった)曲が多い。 意外と”Satin Dol”とかは演らないなぁ。ここでの演奏はコードのイントロから美しい。
“Mean To Me”は軽快なスイング、”Green Dolphin Street”はノリノリで楽しい演奏ですね。 スウィープ・ピッキングを多用しています。「芸達者」という感じがぴったり。 フレーズそのものは、オルタード的なアクが全然強くないのであっさり聴こえますが、これはこれで真似しづらい。
ギターはシングル・コイル・ピックアップでしょう。チャーリー・クリスチャン・モデルかも。 太いなかにも、コンプ感が少なめで、コード弾きのときに若干歪み気味なのが心地よいですね。 コードの構成音も聞き取りやすい気がします。