カモリズム社会の一例: パソコン(有償譲渡会)

自分もよく目にする「大企業・官公庁でPC入れ替えとなったパソコンをお譲りします」系の広告。

実際の「譲渡会」なるものを調べた動画が削除されたらしい。

その削除された動画の内容を別のチャンネルが解説している(これも非公開になってしまった):

似た内容の動画はほかにもいくつかある:

もう少し別の視点のお話もある:

典型的なカモリズム社会の一例だと思った。(カモリズム社会はカモのネギには毒がある 加茂教授の人間経済学講義から引用している。このマンガは超おすすめ。)

情弱な人を「大企業・官公庁で使っていた」という文言で魅きつけて、ポンコツなPCを見合わない値段で買わせるというのが、このビジネス・モデル。

確かに「大企業・官公庁で使っていた」のは嘘ではないのかも知れない。 ただ、それは10年以上前かも知れない。 「そのPCをいつ大企業や官公庁で実際に使っていたのか」の手掛かりとなる情報が伏せられているのが、このビジネス・モデルの悪質なポイントだ。

PCでは自分は引っかからないとは思うが、悪意のある誘導に対して別の商品では「怪しい」と思えるか自信はない。

そう言えば3.11の後、自宅の周辺でも屋根修理業者を名乗る輩が何度かやってきた。 実際、周囲の家は何やら修理をしていた。

自分の場合は、双眼鏡や望遠鏡もなしに屋根を遠くから見て「修理したほうが良い」とか言われたので、「オレにも分かるように何処だか言えよ」としつこく聞いたら、二人の業者で目配せして引き下ったことがある。

あまり考えたくはないが、情弱や知識がない人をカモにする輩や商売はかなりの数が存在する。 それは上記のような、いかにも悪質と分かりやすいものから、サプリメントや健康食品のように、さも良いものであることを見せかけているものまである。

Google 様は都合悪いことは封殺するのがポリシーらしいから、我々は欲しい情報に辿り着けないことすら、自覚できていない可能性も高い。

最近は検索結果もAIが要約してくれるのだが、それだって出所が分かったものではないし、正しい情報である保証もない。

実際、技術的な内容について正しいとは言えないChatGPTの結果を同僚が参照している場合があった。 分からないことをAIに頼るのは、思考停止になりやすいと思う。 自分の頭を使って勉強し、勉強の過程すらも自分の血肉にする活動を止めてはいけない、と考えている。