最近見た動画のなかでは一番楽しめたものです。
エレキギターの音の違いはどこからくるのかを実験してくれた動画です(Jim Lillの”Tested: Where Does The Tone Come From In An Electric Guitar?”)。
Andersonのギターと”Partscaster”、2×4材を使ったギター、そしてボディがない”Air Guitar”の音色の違いを調べています。
ここでは木材(ボディとネック)の違いにフォーカスして実験しています。 ピックアップや弦、ピックアップと弦の高さなどは揃えて比較しています。
その結果はぼくには違いが分からないレベルでした。木材(ボディーやネック)がかなり違うのにもかかわらず。
つまり木材(ボディやネック)の違いは、音を決定する要素のなかでは寄与率が大きくないということです。
なんだか夢をぶち壊すようにも聞こえますが、みなさんもぜひ自分の耳で確かめてみましょう。 ぼくは最後まで大笑いしながら見てました。
ただ、弾く人には生鳴りはどうしても聞こえるし、ボディの鳴りを肌から感じることはあるので、そういう意味では違うと思います。 ピックアップが拾ってアンプから出てくる音にはボディ材はあまり影響しないだけで、ボリュームによっては弾く人が聞く音は違います。 楽器の生音や振動がインスパイアする、ということはあるでしょうから。
コメント欄も同意するものが多いようです。ギタービルダーだったり、物理学者だったり、興味深いコメントもありました。
エレキギターの音を左右する要素はピックアップや弦、ピックアップと弦の距離、回路が多くを占めていて、その他は好み・見た目・便利さとマーケティングだと言い切っているものがあって、なるほどと思いました。
「ボディはあまり関係ない」というのはfunk ojisanの1959 PAF動画でも言ってますね。
ちなみに、Jim Lillの”Tested: Where Does The Tone Come From In An Electric Guitar?の動画には「客観的なデータが必要」のようなコメントもありました。
物理の実験の解釈としてはもっともらしいですが、聴感上分からなければ測定器のデータで違いがあっても楽器としては違いがないということと同じです。 楽器は最終的には耳で聞いて違うか、ということがすべてです。 多くの人が違いがよく分からないのであれば、それはかなり微かな違いでしかないのです。
ということで、ピックアップの高さの調整はもっと追い込もうと思いました。