パット・メセニーの一番脂が乗った時期は1980年代後半から1990年代はじめくらいなのかなと個人的には思っています。 異論はあると思いますが。
そんな時期の中でもすさまじい充実度のアルバムが本作です。このアルバムがパット・メセニー・グループの一つの頂点でしょうね。
間違いなくパット・メセニー・グループの代表曲となった”Have You Heard”だけでなく、”Every Summer Night”, “Better Days Ahead”, “Spring Ain’t Here”, “5-5-7”, “Beat 70”, “Dream of the Return”, “Slip Away”, “Letter from Home”と名曲が目白押し。
“45/8”, “Are We There Yet”, “Vidala”がアクセントになっていて、最後まで全然飽きることがなく聴き終えてしまいます。 60分超なので、若干ですが大作な感じはします。
個人的は”Have You Heard”, “Spring Ain’t Here”, “Slip Away”が好きです。 この当時はライブ音源や映像が割と入手できて、”Have You Heard”のギターソロではパットの鬼気迫る集中力を感じたものです。
この映像は当時僕もVHS(“More Travels”)を持っていました。左手のアップ映像が多くて興味深い。 このパットのソロはかなり好調だと思います。ライブによっては少し息継ぎが目立つソロの時もありますから…。
前作の”Still Life”と合わせてブラジル・テイストが強めなアルバムですが、ブラジル路線はこれでおしまい。 次作”We Live Here”はわりと流行に乗った感じになりましたね。