コミュニケーションを阻害するもの

最近、こちらの主張が違う話にすり替えられたり、一方的に「そんなの受け入れられない」と言われたことがあってつくづくコミュニケーションの難しさを感じています。

コミュニケーションが難しくなる要因について少し考えてみましょう。

たぶん次の三つくらいが主たる要因かな、と。以下に書いたのが全部ではないと思いますが、ぼくが強く感じるのはこの三つかなと思っています。

  • 思い込み・洗脳
  • 前提知識の不足・不一致
  • 好奇心・ある種の謙虚さの不足

思い込み・洗脳

これは一番大きい障害でしょう。誰かと話をする時に、先入観を持たれてしまうと聴く耳を持たれなくなること経験はみなさんもあると思います。

分かりやすいのは性別・国籍・宗教とかですが、そうでない細かい先入観もコミュニケーションを阻害するインパクトは大きいです。特に、これから話したいことと逆の情報が相手に伝わっていると、先入観を取り除く労力は馬鹿になりません。

やんわりと「こういう話もあるんですよ」というニュアンスで持っていくのが良いでしょうね。 ただ、メールだとニュアンスが伝わりづらいのでより高度な文章が必要そうです。

禁酒セラピー / アレン・カーに書かれているように、「世の中の常識」と真っ向から反する内容を話す場合、勝ち目はほとんどないと思っていいでしょう。この手の内容はかなり高度な戦略が必要です。そういう機会はあまりないと思いますけど。

前提知識の不足・不一致

単純に相手の知識レベルが足りていないと、話にならないということです。 小学生に積分の話をしたり、分配関数の話をしても通じないような感じです。当たり前ですが。

問題なのは、こちらが想定しているよりも相手の知識が足りていない場合です。 そうなるとかなり話を簡単にせざるを得ない。 相手の知識レベルを推し測るために、こまめに質問を入れるのが良さそうです。

好奇心・ある種の謙虚さの不足

「自分には知らないことがたくさんある」と思っているか、思っていないか。

もしも思い込みがあっても、また知識レベルが違っていても「自分が知らない何かをこの人は話そうとしているのかも」と思ってもらえるなら、話が噛み合わなくても会話が弾むことがあります。

おわりに

上に書いたことは、自分へのいましめでもあります。

聞いてもらえる・もらえないという観点では、話す側のある種のブランドがないと、なかなか耳を傾けてはくれません。 組織内では、話し方や内容も含めて信用や信頼を得ていくことが大事ですね、という身も蓋も無いつまらない結論になりそうです。

いずれにしても、話が通じない相手に対して侮蔑や軽蔑をするのはよくありません。 会話そのものに対しては「あんまり通じなかったな」くらいに留めておいて、「それぞれ事情があるんだな」「いままでの経験が少ないのだな」と相手のことを慈しみの感情で接するのが良いと思います。宗教臭いですが、人付き合いなんてそういうものです。