「世界にひとつのプレイブック」を借りてきました。日本での大衆受けはしなそう…。
かたや妻の浮気現場に出くわして激高して暴行したあげく、職も失い心を病んで病院送りになった男。 かたや事故で夫を亡くし、自暴自棄になって同じく心を病んでいる女。 主人公(男)の家族も、ヒロインの姉夫婦も、まともとは言いがたい。「まとも」と「イカれている」の境目はどこなのか?
ヒロインの姉夫婦が招待してくれた、主人公の退院祝いの食事で二人の出会う瞬間が良いですね。でも、なかなか上手いこといかない。
純真すぎて、キレやすい主人公、頭は良くて繊細なくせに素直に表現できないヒロイン。 見ている側も段々と、二人のそこが可愛らしいと思えてくる。 まあ、(少し)ぶっとびなツンデレ彼女に振り回されるうちに、役割が微妙に入れ変わっていく過程を楽しむのが良いかと思います。
ヒロインのジェニファー・ローレンスが当時21歳とは思えない「やさぐれ」感、ぶっ壊れ感で圧巻。走って追いかけてくる姿はマジ怖い。 また大事な人を失うと思いつめる姿がとてもキュートです。ロバート・デ・ニーロも、イカれたダメ親父でいい味を出しています。 それでも、肝心なところでちゃんと父親の役割は果たしてくれたところも良いです。
治療薬の話で盛り上がる二人に姉夫婦がドン引きしてたり、二人ではじめて夕食を食べる時のオフビート感あふれる会話、ダンス大会での息子を見守る母親の表情など、笑って泣ける映画で、見どころは多いですよ。
Silver Linings Playbook (2012)