オーネット・コールマンが亡くなりました。フリー・ジャズのパイオニアですね。個人的にはあまり思い入れはないのですが、昔話を。
前の職場にスコットランドから契約社員で来てたヤツがいて、そいつはジャズおたくでした。私がジャズに詳しいという情報を仕入れたらしくて、「お前は何を聴くの?」という話になりました。
就職してからは、実は当時はあんまりジャズは聞いてなくて、本能的に「なんか、めんどくさいなー」と思いつつ「僕はジャズってよりはギターが好きで、まあ、マイク・スターンかな」って答えました。
マイク・スターンはいわゆるコンテンポラリー系ジャズギターのはしり的な人で、マイルス・デイビスが1981年に復帰する時のギターに選ばれた人。バップフレーズ(あまり正確ではないですが…)とロック的なアプローチが同居する美味しいとこ取り(?)みたいなスタイル。ジャズとロックの両方が好きな人にとっては分かりやすいと部分があります。
なのですが、そのスコティッシュ野郎は「マイク・スターンはよくない。Song-Xを聴けよ。」という。そのSong-Xというのはパット・メセニーとオーネット・コールマンが共演した問題作で、メセニーの暗黒面を垣間見てしまいショックを受けた人は多いと思います。まあ、パットメセニーグループのOfframpとかは、そういう雰囲気はありますね。
Song-Xはもちろん私も聞いたことはあって、そん時の感想は「メセニーってこういうのも好きなのね〜。僕にはピンとこないなー」くらいで、自分の中では名盤というよりは迷盤的扱いでした。
他人が聞いている音楽に「よくない」と言うのも大きなお世話ですし、そもそも、フリー・ジャズとニューヨーク・なコンテンポラリー系の比較は無理があります。そうは言っても難解なものをありがたがる人もいて、「ジャズ好きはホントめんどくさいなー」と思いました。
コールマン死去のニュースで、そんなことを思い出しました。