「ビートルズのことはそれほど」なのですが読んでみました。
基本的にコンピレーションアルバム”1″に収録の曲の歌詞を解説しています。背景やエピソードも交えて解説してあるので、単に文法的な解説だけではありません。むしろ文法的な解説はかなり少ないです。
目次
良かった点
英語の歌詞のクセの解説
英語の歌詞は解釈も含めて頭を使うので英語を身につけるには格好の教材だと思うのです。
この本では文法の解説は少なめですが、gonna, wannaみたいに学校で教えてくれないけどよく使う表現や、倒置や人称の用法も軽く触れられています。
歌詞の英語のクセは慣れないと難しいですが、こういう基礎知識があると挫折も少なくて済むでしょうね。
“All You Need Is Love”
この歌詞は二重否定が多いので意味をとりにくい。
この本を読んではじめて歌詞のなかの”All You Need Is Love”の意味がクリアになりました。
ここだけでも読む価値はあります。
A Hard Day’s Nightのギターソロ
歌詞とは直接関係ないですが、A Hard Day’s Nightのギターソロのエピソードが興味深い。
曲のテンポではあのフレーズをジョージ・ハリスンが弾けなくて、半分のスピードでオクターブ下げて録音し、もとのスピードに戻していたとは。
中学生のころにコピーしたときは、あのスピードをかっちりした弾けるジョージ・ハリスンってばすげーと思ったものです。 感動を返して欲しい気もします。
気になる点
Love Me Do
“The Beatles 1″収録の”Love Me Do”のドラムはリンゴ・スターではないです。(Wikipediaによると)
リンゴ・スターが叩いているバージョンはPast Mastersに収録されています。
対話形式が読みにくい
本書は著者二人の対話形式で書かれていますが、情報量がいまひとつ少ない。
また対話の内容がビートルズ礼賛のオンパレードでさすがに飽きます
おわりに
コレクションが足りない
ベスト盤意外のビートルズのアルバムは全部持っていたのですが、”Day Tripper”などが入っていないことを知りました。
あと”Let It Be”もシングル・バージョンがありますよね。マニアではないのに少し聞きたくなってきました。
歌詞を知るとより楽しめる
今さらですが、ビートルズに限らず歌詞や背景を知るとより楽しめます。 音楽に限らず名作として後世に残る芸術作品は、頭が柔らかく感受性もズレていない若い頃にちゃんと深く触れておくのが良いと思いました。