mhchem packageを使うのがよさそうです。
数式モードで化学式をタイプセットする時の問題点
実際には、あまり深く考えずとも数式モードでタイプセットも一応できます。
私もそのように数式モードで化学式をタイプセットしてきましたが、mhchemのドキュメントによれば数式モードで化学式をタイプセットする場合の問題点を二つ挙げています:
- 数式モードでは、アルファベットはイタリックですが、化学式はアルファベットはアップライトにしなくてはなりません。数式モード中で書体を都度切り替える手間がかかります。
- 数式モードでは、上添字の有無で下添字の高さが変わってしまいます。
mhchemの特徴
以下はドキュメントからの抜粋です:
- 環境に応じてフォントとサイズを自動調整 (本文中と数式内ではフォント・サイズを自動で適切に調整します)
- より自然な記法
- amount numberの簡便な記法
- タイプセット時の微調整
mhchemの使い方
プリアンブルに以下を書きます:
\usepackage[version=3]{mhchem}
基本的な例
\ce{H+} | $\ce{H+}$ |
\ce{H2_{(aq)}} | $\ce{H2_{(aq)}}$ |
\ce{H2O} | $\ce{H2O}$ |
\ce{(NH4)2S} | $\ce{(NH4)2S}$ |
\ce{H2SO4} | $\ce{H2SO4}$ |
\ce{CrO4^2-} | $\ce{CrO4^2-}$ |
さらに使いこなすには
矢印の記法、結合やアイソトープの記法についてはドキュメントにあります。
CTANの mhchem ディレクトリのドキュメントを読みましょう。