ITRS(国際半導体技術ロードマップ)活動が終了

ITRS(International Technology Roadmap for Semiconductors)の活動が終了だそうです。 半導体業界デファクトのロードマップはもう無くなるのですね(しみじみ)。

長い間、半導体業界は微細化を至上命題としてきました。その道標となっていたのがITRSのロードマップだったと言えるでしょう。

前の会社に入った頃は、ITRSのロードマップでリソグラフィ技術の動向をウォッチしていました。当時はこんな時代が来るとは思っていなかったですな…。 半導体の微細化が頭打ちになった時点で、このような状況は当然予想されたわけではあります。だいぶ前からムーアの法則が当てはまらない状況になっていたのですからね。

総括すれば(少し偉そうで恐縮ですが)、ITRSの功罪はいくつかあると思います。業界全体の方向性がこのITRSのロードマップで決まっていましたから、「これに従っていれば安心」という空気はあったように思います。言い換えれば、半導体業界の関係者が自分たちの行く末を自分たちであまり考えない風潮を作った一因ではあると思います。

微細化による性能向上さえ考えていれば良いという時代が終わった象徴と言えるでしょう。

国際半導体技術ロードマップ活動終了の波紋 国際半導体技術ロードマップ活動終了の波紋