若い頃にスタンダードを演奏する時に、テーマをどう弾くかを悩んだものです。
よく言われるのが「歌詞を読め」ですが、それはそれで、どう解釈して演奏に反映させるかは結構難しい。 ということで、安直にボーカルを真似するということを考えたことがありました。
ビリー・ホリディをギターでコピーしてみたことがありますが、これが難しい。 サラ・ヴォーンの方がまだやれそうということで買ったのが、このアルバムです。 結局あまりコピーしませんでしたが…。
いまになって振り返ると、こういう歌や演奏に親しんで、自分の感覚に染み付かせるのがジャズを演奏するうえで大事な気がします。 若い頃はとかく60年代マイルスやコルトレーンみたいな演奏をしたがったのですけどね…。
有名なスタンダードばかりということで、聴いても楽しいし、一緒に歌うのも楽しい。 サラ・ヴォーンはどれを聴くか迷ったら、とりあえずこれを聴くと良いかもです。
ドラムは多くがロイ・ヘインズが叩いています。 1曲クリフォード・ブラウンが吹いていたり、ハービー・マンがフルートを吹いていたり。
そう言えば、マーティ・フリードマンは演歌の歌をギターでコピーしていたと言っていたような…。