Sonny Rollins / Plus 4

Sonny Rollins / There Will Never Be Another Youで味を占めて依頼、Sonny Rollinsを集め始めた。集めているのはまだまだ全然多くないが、これもその一枚。

実は最初は Amazon の mp3 の安いものを買ったのだが、音割れして気持ち悪くて聴けたものではなかった。 デジタルでの歪みはとても耐えられない。 仕方なくCDを買い直した。買い直す価値はあったと思う。

これは1956年のアルバムで、Cliford Brown、Max Roach, Richie Powell, George Morrowというメンツ。 超ゴキゲンな演奏というのは、こういうものを言うのだろう。 今になって、ようやくこういう演奏の良さをちゃんと分かるようになった気がする。

トランペットとテナーのソリは、いかにもビバップという雰囲気だ。 Cliford Brown、Sonny Rollinsともにフレーズを一緒に歌えるようなアドリブで、自分も若いころにこういう演奏にもっと触れていればアドリブも上手くなったのではないかと思う(←今さら遅い)。

自分の場合、思い返せば若いころは「トガった」演奏を好む傾向があってコルトレーンばかりを聴いていたが、今聴くとコルトレーンのフレーズは歌いづらいし、コルトレーンのマイルス・バンドでのプレイは正直あまり好きではない。

実際、学生やアマチュアでプレイするなら、このような演奏のほうが参考になると思う。 「トガった」フレーズは要所で出すからキマるのであって、「トンガリ」ばかりを狙うのは音楽的でもない。

学生の頃の自分にアドバイスするなら、50年代や60年代のホーンのいかにもビバップ、あるいはハード・バップ系のコンボ演奏を身体・耳に染み込ませることを薦める。 学生のころはお金がなくてあまりギター以外の音源に支出できなかったが、(ジャズのメインストリームではない)ギターのジャズを集めるよりは王道の演奏を覚えるほうがずっと重要だと(今となっては)思う。マイルスについて言うと Bug’s Grooveのようなアルバムは良いかも知れないが、60年のマイルスは学生やアマチュアが真似するのは少し違う気はする。

ところでAmazonで売っているジャズやブルース系のmp3はアルバムで300~600円程度の値段のものがある。 「まとも」な音源もあるが、今回のもののように音割れしたりモノラルを無理やり変なステレオ化したものがある。 (音像が中央ではなく、若干だが片側にずれて聴こえて、これが不自然極まりない。)

自分も何度かその手の粗悪な音源を掴まされてしまい、今は反省している。 やはり50年代や60年代のものは数百円程度をケチらずに買うほうが良い。名盤の誉れ高いものは、2,000円以上払う価値はある。

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