ぼくは学生の頃によく聴きました。ジム・ホールの最初のリーダー作。
アルバムとしてはスタンダードが中心で、軽やかな演奏です。こういうところも後年のスタイルと違うかな。
ジム・ホールとしては開発途上の時期なんでしょうかね。 かなりフツーな当時のジャズ・ギターという感じに聞こえます。 後のジム・ホールらしい部分はほとんど分かりません。 リズミックなアプローチを発展させるところがらしい、といえばらしい。
これが1957年で、ビル・エヴァンズとの”Undercurrent”が1962年ということで、このアルバムの数年後にはスタイルが確立していくんですね。 そういう風に聴くと発見がありそう。
ドラムレスでベース・ピアノとのトリオ構成はタル・ファーロウと比べると違いがあって面白いですね。 タル・ファーロウはもっと骨っぽい、力で押す感じですが、ジム・ホールはより知的な感じはします。 そういう部分が発展していくのは納得できる気がします。