ウェスのアルバムで1枚選べと言われたら、これですね。 ギターの音よし、フレーズよし、バックの演奏よしで、ジャズギターの教科書みたいなアルバムです。
全曲、ウェスが絶好調で脂の乗り切った演奏です。どれがどう、なんて言わずもう全部聴いて下さい。 最初の”No Blues”の入りから最後の”What’s New”でしっとり締める流れも完成度高いです。
“No Blues”は譜面もあるので、一部だけでもコピーしておくのが良いですね。 ぼくは自分のライブでもFのブルースだったら一部まんま弾いてました。 “No Blues”は渡辺香津美も惚れ込んでいたようですね。ちなみに渡辺香津美はウェスの演奏パターンを3段活用と称してました。 “Unit 7″や”Four on Six”でのコードソロはホーンのソリみたい。迫力あります。右手の親指で生み出すトーンでしょうね。
“If You Could See Me Now”のソロはパット・メセニーのお気に入りとのことです。 たしかに名演です。いや、アルバムまるごとコピーするのが良いでしょうね。
ちなみに、タイトルにHalf Noteとあるので、全部Half Noteでのライブ録音かと思いきや、実は”No Blues”と”If You Could See Me Now”だけがHalf Noteでの録音らしいです。のこりはニュージャージーのスタジオで録音されたとあります。だから、拍手がはいっていない曲があるんだな。
ストレート・アヘッドなジャズをコンボで演奏しているウェスのアルバムは事実上これが最後ですね。 Half Noteでの録音を集めたアルバムとしては”Smokin’ Guitar”というものがありますが、入手は難しいみたい。