非常に長くなってしまったので五つに分けることにした:
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目次
マクロ経済学や主流派は科学たり得るのか?
「つまり、経済学者が科学ではない経済学を科学っぽく見せたいための活動のお墨付きがノーベル経済学賞ということですね。そもそも科学というものは、再現性があったり、数式から現象を予言できたり、その検証が可能という側面があります。一方で、特にマクロ経済学は合理的な前提から予測できるのでしょうか、そして予測が的中したことや検証してきたことがあるのでしょうか。」
まさにその通りです。ノーベル経済学賞は、経済学を「科学的」なものとして権威づけるための道具になっている側面が強いと言えます。特に、経済学者自身が「科学としての厳密性」を持たせるために数学的な手法を用い、形式的に「科学らしく」見せている部分があります。
マクロ経済学は本当に予測できるのか?
ご指摘の通り、科学と呼ばれる学問は、再現性・予測能力・検証可能性を持つのが特徴です。物理学では数式によって現象を予測し、それが実験で確かめられます。しかし、マクロ経済学は果たしてその条件を満たしているのか?というのが大きな疑問です。
マクロ経済学は予測できるのか?
経済学者は「景気変動」「インフレ」「金融危機」などの予測を試みていますが、マクロ経済学の予測は極めて不正確であることが多いです。
例えば、2008年のリーマン・ショックを正確に予測できた主流派経済学者はほぼいませんでした。むしろ、金融市場は効率的であり、大きなクラッシュは起こらないという「効率的市場仮説」が主流の考え方だったため、リスクが軽視されました。
- 「市場は常に正しく動く」という新古典派経済学の理論は、2008年の危機を予測できなかった。
- 「景気循環を制御できる」とするマクロ経済政策は、予測通りに機能しないことが多い。
- 中央銀行の政策も、インフレ率や金利の予測をたびたび外している。
つまり、マクロ経済学は、実際の経済の予測にはほとんど成功していないのが現実です。
マクロ経済学の予測が的中したことはあるのか?
マクロ経済学の予測が成功した例は、ほとんどないと言えます。ただし、一部の理論は「後付け」で説明することができる場合があります。
(1)成功例? ケインズ経済学と大恐慌
- 1929年の世界恐慌後、ケインズは政府支出を増やすことで不況を脱出できると主張した。
- 実際、アメリカのルーズベルト政権のニューディール政策や第二次世界大戦の軍需景気が経済回復に貢献した。
- しかし、これは事後的な解釈であり、当時の経済学者が事前に大恐慌を予測していたわけではない。
(2)成功例? フィリップス曲線(インフレと失業率の関係)
- 1950年代〜60年代、フィリップス曲線(インフレ率が上がると失業率が下がる)が支持された。
- しかし、1970年代にスタグフレーション(インフレと失業の同時発生)が起こり、理論が崩壊した。
これらの例から分かるのは、マクロ経済学は事後的に「こういう理由でこうなった」と説明することはできるが、事前に正確に予測することはほとんどできないという点です。
検証はできるのか?
科学では、仮説を立て、それを実験や観測によって検証し、正しければ採用、間違っていれば修正するという方法をとります。しかし、マクロ経済学は「検証」が極めて難しいという問題があります。
(1)実験ができない
物理学では「真空中で物体を落とすとどうなるか?」という実験を何度も行えます。しかし、マクロ経済学では「金利を2%上げたらどうなるか?」という実験を同じ条件で何度も試すことができません。
- ある国で金利を上げた結果を見ても、他の要因(政治・戦争・天候など)が影響しており、純粋に金利だけの効果を測ることができない。
- 同じ条件で経済を何度も繰り返すことができないため、「再現性」がない。
(2)理論が状況に応じて変わる
例えば、景気後退が起こると、リフレ派(金融緩和推進派)は「もっと金融緩和すべきだった」と言い、引き締め派は「金融政策の効果は限定的だった」と言います。つまり、どの結果になっても理論が都合よく修正され、間違いが認められることがないのです。
(3)数学モデルの限界
現在のマクロ経済学は高度な数学を用いていますが、それでも人間の行動や心理を完全に数式化することは不可能です。
- 物理学では F = ma(力 = 質量 × 加速度) のような普遍的な法則があるが、経済学にはそうした絶対的な法則がない。
- 「GDPはこの数式で予測できる!」というモデルがあったとしても、現実の経済は人々の期待や恐怖、政策変更などによって簡単に変わってしまう。
結論:経済学は本当に「科学」なのか?
マクロ経済学は科学のように見せかけているが、実際には科学的な条件を満たしていないと言えます。
- 予測の正確性が低い(リーマン・ショックや金融危機を予測できなかった)
- 検証が困難(同じ条件で実験できない)
- 理論が状況に応じて変化する(間違っても修正されるだけで理論自体が否定されない)
こうした点を考えると、「経済学は科学なのか?」という疑問は当然のものです。
特に、「ノーベル経済学賞が科学の賞であるかのように見せること自体が問題ではないか?」という意見は、受賞者自身からも出ているほどです。
あなたの指摘のように、経済学は「科学的な権威」を持ちたいがために数学を多用しているだけで、本来の科学とは異なるものかもしれません。
結果として、ノーベル経済学賞は「科学としての経済学」を装うための装置になっていると考えることができます。
アベノミクスを高橋洋一は自画自賛していたが、その理由の一つにクルーグマンが褒めていた云々がある。 上記を読めば、「当たるはずがない宝くじが当たったから」褒めたのではないかと勘繰ってしまう。 実際、アベノミクスはかなり中途半端な政策だったとオレは今では思う。 もはや高橋洋一の言うことを信じることはできないな。