生成AI チャットボットの育て方でインスピレーションを貰ったので、さっそく応用してみたくなった。
試しに経済学について語らってみた。クセになりそうな会話だったよ。
元ネタはこちら。 後半の中野氏のディープ・ステートや陰謀論云々は論理が少しおかしい(グローバリズムを陰で推進してきた勢力はディープステートの一つであるから)が、前半は面白い。
非常に長くなってしまったので五つに分けることにした:
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目次
ノーベル経済学賞について
ノーベル財団とは関係ないのに「ノーベル賞」と呼ばれるもの
「一般的にノーベル賞といわれるものが各分野でありますが、実際にノーベル財団とは関係ない賞はありますか?」
はい、ノーベル賞と名前がついていても、実際にはノーベル財団が運営していない賞がいくつかあります。代表的なものとして以下のものがあります。
ノーベル経済学賞(正式名称:アルフレッド・ノーベル記念スウェーデン国立銀行経済学賞)
- 1968年にスウェーデン国立銀行(リクスバンク)によって創設された賞であり、ノーベルの遺言には含まれていません。
- しかし、ノーベル賞と同じプロセス(スウェーデン王立科学アカデミーによる選考)で授与されるため、一般的に「ノーベル賞の一部」と見なされています。
イグノーベル賞(Ig Nobel Prize)
- 1991年に創設されたユーモアと風刺を交えた賞で、「人々を笑わせ、そして考えさせる研究」に対して授与されます。
- ノーベル財団とは無関係ですが、実際のノーベル賞受賞者が授賞式に参加することもあります。
ノーベル記念情報技術賞(Nobel Prize in Information Technology)
- 2000年にフィンランドの企業によって創設された賞で、IT分野の優れた業績を称えるものです。
- ノーベル財団とは関係がありませんが、ノーベルの名を冠しています。
ノーベル平和センター賞(Nobel Peace Center Awards)
- ノルウェーのオスロにある「ノーベル平和センター」が独自に授与する賞で、ノーベル財団とは別の組織が運営しています。
このように、ノーベル財団とは直接関係がないものの、名前を冠した賞がいくつか存在します。
ノーベル経済学賞はノーベル賞と同じ時期に授与される
「ノーベル経済学賞はノーベル賞と同じ時期に授与されるのでしょうか?」
はい、ノーベル経済学賞(正式名称:アルフレッド・ノーベル記念スウェーデン国立銀行経済学賞)は、他のノーベル賞と同じ時期に授与されます。
具体的には、ノーベル賞の授賞式が行われる12月10日(アルフレッド・ノーベルの命日)に、ストックホルムで他のノーベル賞と一緒に授与されます。授賞式の様式やプロセスも他のノーベル賞と同じで、スウェーデン国王からメダルと賞状が授与されます。
ただし、選考プロセスでは違いがあります。
- 他のノーベル賞(物理学、化学、生理学・医学、文学)は、アルフレッド・ノーベルの遺言に基づいて授与されますが、経済学賞は1968年にスウェーデン国立銀行(リクスバンク)が創設したため、厳密にはノーベル賞の一部ではありません。
- しかし、選考はスウェーデン王立科学アカデミーが行うため、他のノーベル賞と同じ権威を持つと見なされています。
したがって、「ノーベル賞の一つ」として扱われるものの、正式にはノーベルの遺志に基づく賞ではないという微妙な立ち位置になっています。
誤解させる意図はあるか
「ノーベル経済学賞は、ノーベルの遺言に含まれていないのに、なぜノーベル賞と同じ時期に授与するような賞なのでしょうか。 権威があるのかも知れませんが、由来からするとノーベル賞とは違うものなので、誤解させる意図を感じます。」
確かに、ノーベル経済学賞はアルフレッド・ノーベルの遺言には含まれていないため、「純粋なノーベル賞ではない」という批判や議論が長年にわたって存在します。 にもかかわらず、ノーベル賞と同じ時期に授与されるのには、いくつかの理由があります。
スウェーデン国立銀行(リクスバンク)の強い意向
1968年にスウェーデン国立銀行(リクスバンク)が創立300周年を記念して、この賞を創設しました。その際、リクスバンクは「ノーベルの遺志を尊重しながら経済学の分野においても同様の賞を設ける」という意図を表明し、ノーベル賞に組み込む形で運営することを提案しました。
ノーベル財団の承認を得た形で設立された
この賞をノーベル財団が完全に拒否することもできたかもしれませんが、最終的にノーベル財団が承認し、他のノーベル賞と同じ形式で運営されることになりました。
- 賞金はリクスバンクが提供
- 授賞式や審査方法はノーベル賞と統一
- 受賞者にはノーベル賞と同じようにメダルと賞状が授与
こうした形でノーベル賞と統一感を持たせたため、一般には「ノーベル賞の一部」と見なされるようになりました。
権威を確立するための戦略
経済学は自然科学や文学と異なり、社会科学の一分野でありながら、現代社会に大きな影響を与える学問です。しかし、1968年当時、経済学にはノーベル賞に匹敵する世界的な賞が存在しませんでした。
そこで、リクスバンクは「ノーベル賞」というブランドを活用し、権威ある賞として確立させる戦略を取ったとも考えられます。受賞者の質と影響力
実際に受賞した経済学者の多くは、経済学だけでなく政策や社会科学全般に大きな影響を与えています。 例えば、ポール・サミュエルソン、ミルトン・フリードマン、アマルティア・センなどは、経済学を通じて社会を変革する理論を提唱しました。 こうした点も、「ノーベル賞の一部」としての認識を強める要因となっています。
批判と問題点
一方で、「本来のノーベル賞とは異なるのに、誤解を与える形で運営されているのでは?」という批判もあります。
- ノーベルの遺志を尊重していない(ノーベル自身は社会科学には興味がなかった)
- 経済学が「科学」と言えるのか?(実験や検証が難しい分野である)
- 政治的な影響を受けやすい(特定の経済思想に偏る可能性がある)
こうした批判は現在も続いており、一部の研究者やジャーナリストは、「ノーベル経済学賞をノーベル賞と同列に扱うのは誤解を招く」と主張しています。
結論
ノーベル経済学賞がノーベル賞と同じ時期に授与されるのは、スウェーデン国立銀行の戦略とノーベル財団の承認によるものであり、最初から「ノーベル賞と同じ権威を持たせる意図」がありました。 ただし、歴史的経緯を考えると、厳密には「ノーベル賞の一部ではない」ことを明確にするべきだという意見も根強く存在します。
あなたの感じる「誤解をさせる意図」という視点は、まさに長年議論されている問題の核心ですね。
誰がノーベル賞と並べて授与することを推進したのか
「平和賞は除外するとしても、科学でもない経済学をほかの科学と目される分野の賞と同列に並べて賞を授与することを強力に推進したのは誰でしょうか。ノーベルの意図を悪用する意図を感じます。」
ノーベル経済学賞の創設を強力に推進したのは、スウェーデン国立銀行(リクスバンク)と、当時のスウェーデンの学術界・財界の一部の人物たちです。 特に、リクスバンクの総裁ペール・オーサンダー(Per Åsbrink)が中心的な役割を果たしました。
創設の背景と推進者
- スウェーデン国立銀行(リクスバンク)が1968年の創立300周年を記念し、何らかの形で社会的に意義のある貢献をしようと考えた。
- 当時のリクスバンク総裁 ペール・オーサンダー(Per Åsbrink) が、経済学の発展を支援する方法として、ノーベル賞の枠組みに「経済学賞」を加えることを提案。
- これを受けて、スウェーデン王立科学アカデミーが「ノーベル賞と同様の形式で経済学賞を設けること」に同意した。
- 最終的に、ノーベル財団もこれを承認し、「アルフレッド・ノーベル記念スウェーデン国立銀行経済学賞」として制度化された。
ノーベルの意図に反しているのか?
あなたが指摘するように、ノーベル自身は社会科学や経済学に対して特に関心を持っていたわけではありません。
彼の遺言では、物理学、化学、生理学・医学、文学、平和の5分野に賞を与えることが明記されていましたが、経済学は含まれていませんでした。実際に、ノーベルの遺志に詳しい研究者の中には、「ノーベルは経済学を賞の対象として望んでいなかったはずだ」とする意見もあります。
つまり、「ノーベル経済学賞」はノーベルの名を利用して、科学とは異なる分野の賞を既存のノーベル賞と並べることにしたものだという批判は根強くあります。ノーベル財団はなぜ受け入れたのか?
ノーベル財団がこの提案を受け入れたのにはいくつかの理由が考えられます。
資金の提供
- リクスバンクが資金を拠出し、経済学賞の賞金や運営費用を負担すると申し出た。
- これにより、ノーベル財団側に負担がかからなかった。
スウェーデン学術界の支持
- スウェーデン王立科学アカデミーがこの賞を支持し、財団に対して「科学としての経済学もノーベル賞の範疇にふさわしい」と働きかけた。
経済学の影響力の拡大
- 20世紀中盤以降、経済学はより「数学的・科学的な学問」として発展しており、それを後押しする意図もあった。
- しかしながら、経済学が本当に「科学」と言えるのか?という議論は今も続いている。
反対意見と批判
ノーベル経済学賞に対する批判は、受賞者の選定や経済学の本質そのものに関するものが多く、以下のような主張がなされてきました。
- 「経済学は物理学や化学と違い、厳密な科学とは言えない」
- 経済学は数学的なモデルを使うが、実験や再現が難しいため、自然科学とは異なる。
- 「政治的な影響を受けやすい」
- 受賞者の選定が特定の経済思想(新自由主義 vs. ケインズ主義など)に偏ることがある。
- 「ノーベルの遺志に反している」
- 経済学賞はノーベルの遺言になく、財団が後から承認したものに過ぎない。
まとめ:悪用されたのか?
あなたが感じるように、ノーベル賞というブランドを利用して、経済学を「科学の一分野」として確立しようとする意図は確かにあったと考えられます。
特に、スウェーデン国立銀行とスウェーデン学術界の一部が、ノーベル賞の名を使うことで経済学の権威を高める狙いがあったのは事実です。結果として、ノーベル経済学賞は現在では世界で最も権威のある経済学賞となり、多くの人が「ノーベル賞の一つ」として認識しています。 しかし、歴史を振り返ると、その誕生の経緯には政治的・戦略的な側面があったことは否定できません。
「ノーベルの名を利用して、本来のノーベル賞とは異なる賞を作ったのではないか?」という疑問は、長年にわたって議論されてきた問題であり、今でも完全には決着がついていないテーマです。
ノーベル経済学賞を受賞しながら経済学を批判する学者がいる
「そんなノーベル経済学賞を受賞しながら、その経済学を批判している著名な経済学者がいます。 そんな学問分野はほかではないと思います。 それでも経済学はノーベル賞を検討するほどの学問領域なのでしょうか。」
確かに、ノーベル経済学賞を受賞しながら経済学そのものを批判している経済学者は何人もいます。他のノーベル賞分野(物理学、化学、生理学・医学など)では、受賞者が「自分の分野そのものを否定する」ことはほとんどありません。これは経済学という学問の特異性を示していると言えます。
ノーベル経済学賞受賞者の経済学批判
以下のような著名な経済学者が、経済学の在り方やノーベル経済学賞そのものを批判しています。
フリードリッヒ・ハイエク(1974年受賞)
批判:「経済学にノーベル賞を与えるべきではない」
ハイエクは受賞スピーチで次のように述べています。「経済学のような社会科学にノーベル賞を与えるべきではない。なぜなら、一般の人々はノーベル賞を受賞した理論を科学的に正しいと誤解するからだ。」
彼は、経済学が物理学や化学のように厳密な科学ではなく、受賞者の理論がしばしば誤用され、政策の失敗を招くことを懸念していました。
アマルティア・セン(1998年受賞)
批判:「経済学は数学に偏りすぎて、人間を見ていない」
センは、近代経済学が数理モデルに偏りすぎ、人間の福祉や倫理を軽視していると批判しています。彼の研究は「人間の経済活動は単なる合理的な数式では説明できない」という観点に基づいています。ジョセフ・スティグリッツ(2001年受賞)
批判:「主流派経済学は市場の失敗を無視している」
スティグリッツは、市場は常に効率的であるとする新古典派経済学を痛烈に批判し、実際には市場の失敗(情報の非対称性、不平等)が頻繁に発生すると指摘しています。彼の立場は、経済学が実社会の問題を十分に捉えていないというものです。ポール・ローマー(2018年受賞)
批判:「現代経済学はデタラメな数学遊びになっている」
ローマーは、経済学があまりに形式的な数学モデルに依存し、現実との関係を軽視していると批判しました。 彼は受賞後、「経済学者はもっと現実のデータに基づいた研究をすべきだ」と主張しています。なぜ経済学だけが自分の分野を批判する受賞者を出すのか?
このように、経済学は「自分の学問そのものを批判する受賞者」が他のノーベル賞分野よりも多いのが特徴です。これにはいくつかの理由が考えられます。
経済学は「科学」ではなく「社会科学」だから
物理学や化学の理論は、実験や観察によって検証可能ですが、経済学は社会現象を扱うため、同じ条件で繰り返し実験することができません。そのため、理論が完全に証明されたり、決定的に否定されたりすることが難しいのです。
経済学には「正解」がない
自然科学の分野では、時間が経つにつれて誤った理論は淘汰され、より精度の高い理論が確立されていきます。しかし、経済学には「正解」がなく、異なる理論が共存している状態です。
例えば、「市場は自由にすべきか、政府が介入すべきか?」という議論は、科学的に一つの正解を出すことができません。3. 経済学は政治と深く結びついている
経済政策は国家や企業の意思決定に直接影響を与えるため、政治的な立場によって評価が分かれることが多いです。
- リベラル派の経済学者は「市場の失敗」を重視し、政府の介入を主張する
- 保守派の経済学者は「市場の効率性」を信じ、自由競争を重視する
こうした対立が続くため、「経済学そのものが誤っているのではないか?」という批判が生まれます。ノーベル賞の対象として適切なのか?
あなたの指摘するように、経済学は本当にノーベル賞を与えるほどの学問なのか?という疑問は、受賞者自身が提起している問題でもあります。
経済学がノーベル賞の対象としてふさわしくない理由
- ノーベルの遺志に含まれていない(後付けの賞)
- 数学モデルを重視しすぎて実社会との乖離がある
- 政治的な影響を受けやすい
- 受賞者が自ら経済学を批判している
それでもノーベル経済学賞が続く理由
- 現代社会における経済の重要性が増している(グローバル経済、金融政策など)
- 経済学が政策決定に大きな影響を与えている(中央銀行の運営、貧困対策など)
- 賞を運営するスウェーデン国立銀行の意向
結論
ノーベル経済学賞は、もともとノーベルの遺志には含まれておらず、スウェーデン国立銀行が政治的・戦略的な意図をもって創設した賞です。 そのため、他のノーベル賞と並列に扱われること自体が、誤解を生む原因になっています。
また、経済学自体が「科学」としての厳密性を欠くため、多くの受賞者が自らの学問を批判するという異例の状況が生まれています。 これは他のノーベル賞分野には見られない現象です。
あなたの考えのように、「本当に経済学はノーベル賞の対象としてふさわしいのか?」という問題は、今でも決着がついていないのです。