エレキギター・ピックアップの磁場解析: シングルコイル編で行った解析のハムバッカー編。
目次
ハムバッキング・ピックアップの構造
まずはハムバッカーの構造をおさらい。
stewmacにはHumbucker Pickup Kitがあって、そこのinstructionに構造の説明がある。
stewmacの図だけでは分かりづらいので動画を探してみる。
PAFを分解したと書いてあるが、stewmacの図よりは実際の構造が少し分かる。
断面を図解してみると以下のような感じか。
スペーサーは金属で、そこにネジ穴が切ってある。金属が鉄などの磁化する素材かブラスなどの磁化しない素材なのか分からないが、シミュレーションの結果そのものはあまり影響しない。
シミュレーション結果
まずはFEMMでの領域の指定。上の断面図に沿ってみたつもり。細かい部分で違う箇所はあるかも知れない。
シミュレーション結果は下のようになる:
ポールピースは鉄を指定した。鉄が磁化されるので、磁力線は片側のポールピース→弦→反対側のポールピースを通てS極に戻る。
拡大したのが下図。
エレキギター・ピックアップの磁場解析: シングルコイル編で調べた3つのシングル・コイルの真ん中が逆相にした場合と似ている。構造が近いので当然か。
おわりに
磁力線の様子を視覚化すると、エレキギターのピックアップの動作原理 (1/2)で紹介した理論の理解もしやすくなるかと思う。
ということで、ハムバッカーの動作原理について書こう。