ラズウェル細木のときめきJAZZタイム コンプリート (文春デジタル漫画館)を読んだあと、面白い動画を見た。
ベーシスト ミートたけし氏によるジャズが流行らない理由についての考察。 (ここで「ジャズ」が指しているのはいわゆるビバップのようなアドリブを中心をしたジャズ。) 自分が考えていることを、まんま言ってくれている。
ところどころ笑えるところもあるが、内容は至極まとも。
そもそもジャズの始まりが、毎晩同じビックバンド演奏の後で「自分で自由に弾きたい」「ビックバンドサウンドではない新しいサウンドを演奏したい」的な要素であることを言及している。(だからCharile Christianの録音を集めたアルバムのタイトルが”After Hours”なんだよね。) それらは自分達の欲求が起点という部分が大きくあって「客(受け手)の存在をあまりに気にしていない」のがジャズ・ミュージシャンに多いという指摘。 それがエンタメに向いていない原因になっているという趣旨だ。
そのほか「スタンダード」の発祥も語っているので、ジャズの勉強にもなる。
コメントに対する回答も動画になっている。 ジャズ業界に限らないお仕事一般についてのまっとうな考え方として見る価値があると思う。
「音楽の追求」とか「自己研鑽」とか、生き様も含めてジャズの魅力があることは認める(コルトレーンとか)。 でも「がんばっている自分を誰もが興味を持ってくれる」わけではない。