ギターのピッキングの悩み

5月にイングヴェイ・マルムスティーンの来日公演を見て、あらためて彼の偉大さを再確認した。 あのピッキング・スタイルには憧れる。

実のところ、ここ数年くらいはピッキング・スタイルについては頓着していない状況で、「力みは良くない」と思いこんでいた。 速いフレーズも、ゆっくりしたテンポから練習すれば弾けるようになると思いこんでいた。

昨年くらいからハミングバード・ピッキングを覚えて、手首ではなく腕の回転のピッキングのコントロールを意識するようになった。 ハミングバード・ピッキングは力みはないが、右手がほぼノーミュートになる。 (ウリ・ロートなどは、そのようなスタイルに見られるが、左手のコントロールもありそうだ。左手が大きければ親指などでのミュートもありだ。) 速く弾けるフレーズはあるが、他の弦が鳴りやすく全体的に音が濁った演奏になる。

そうこうしているうちにピッキングに悩むようになってきたのが、ここ1~2ヶ月。

YouTubeではエレキギーターのピッキングについては相当の数の動画がある。 (興味を引かれるものでも、有料のコンテンツへ誘導するための宣伝のなかには、知りたいことを無料では説明してくれない動画もあるので注意が必要だ。)

自分が参考になったと思うのは以下の動画。

まずはこれ。2:20くらいから高速なギタリストのクリップがある。

どの人も速いのだが、どの人も他の人と違う右手の動きなのだ。 これは骨格(手の大きさ・腕の長さ・やりやすい動き)の違い、過去のトレーニング方法などが影響しているから、その人にとってはその奏法が正解ということだ。 言い換えると、一般的な正解な右手の動かし方はない。

ピッキング研究の方法論としては速弾き那須野さんの動画が参考になる。

例えばこれ:

上の動画に限らず、那須野さんはフォームの研究の方法について非常に示唆的で、自分のスタイルを探索する場合に役立つ。

西尾氏とのコラボ動画では、那須野さん自身のチャネルとは違う画角で腕の動きがよく分かる。

西尾氏も那須野さん、他の動画でも共通して指摘しているのは、ゆっくりからスピードを上げるのは不連続点がある点。 つまり、ゆっくり弾く練習ではスピードを上げるのは難しいのだ。実際それは感じる。 速くピッキングする腕・手首の運動とゆっくり弾く運動は、どうしても動かす筋肉や骨が違ってしまう。

だから最初から速く弾ける練習をしてスピードを合わせる工夫をする必要がある。 例えば単弦のフレーズだけで速く弾けるスタイルを探してから、弦移動への対策を考える順番などが実際のやり方になると思う。

那須野さんが指摘しているもう一点のポイントは、手首より指先までは脱力をすること。 腕や背中のあたりに力を入れるのは、速く弾く場合に必要になる。それでもピックを持つ指先からは余計な力を抜く。

一般的に「腕振り」スタイルは良くないスタイルと言われている。 しかし、腕振りでも手首から先が脱力していればそれほどのネガティブはないのが那須野さんのスタイルからも分かる。 高中正義師匠や和田アキラ師匠もかなり腕振りなスタイルだが、非常に滑らかにピッキングをしているので、見た目だけではあまり判断できない。

那須野さんも、フレーズによってはピッキングのフォームやピックの持ち方、弦への当て方は弾き分けている。 このあたりは好みもありそうだし、一つのスタイルでどんなフレーズも対応できるかは、ピッキング・スタイルに依存するだろう。 ケリー・サイモン氏もゆっくりのフレーズと速いフレーズは結構違う弾き方に見える。

という感じで、自分のピッキング・スタイルを見直しているフェーズに入った。 これはこれで結構楽しい練習で、自分でも意外だった。

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