「アニソンの神様」大泉貴

実は私はアニソンが大好きでして(アニメよりはアニソンが好きですね)。きっかけはやなぎなぎビードロ模様です。 たまたまShoutcastAnimeNfoで流れていたのを聞いただけですが。

ただ「アニソンが好き」と言うと周囲の反応は微妙です。どうにも根強い偏見はあるようですね(「いい歳をしたおじさんが何を言っているの」という理由もあるでしょうね…)。 実際にはアニソンってどういうものかを良く知らない人が大多数でしょうけど、アニメというと子どもの頃に見るものという先入観が邪魔するのでしょうか。

この本(「アニソンの神様」大泉貴)の主人公はアニソンバンドをやりたくて日本に留学しにきたドイツ人の女の子(設定は若干強引な気も…)です。 上手いギターの男の子をバンドに引き入れるのに苦労します。その男の子はアニソンに偏見をもっているわけです。 そんな主人公がいう言葉が印象的です:

アニソンは、すごく自由なジャンルです。ロックをやっても、ジャズをやっても、ラップをやってもそれこそ演歌をやっても怒られません。それだけアニソンの世界は広大です。

なんでもアリという訳ですが、アニソンの世界の魅力は幅の広さだけではない思います。最初は迷いながら加入したギターの男の子が後に言う言葉の方がより的確な感じはします:

アニソンほど、観客に聴かせることを意識しているジャンルはない。アニメにあっていれば、いや面白ければ、なにをしたって許される。

ただ私としては、アニメの世界観がダイレクトに込められるというのが魅力ではないかと思うのです。キャッチーなメロディが多いというのはもちろん重要なポイントだと思いますが、歌詞からアニメの世界観を膨らまして楽しめるのが特徴かな、と思っています(アーティスト色よりはアニメのイメージが先行しやすいと思います)。歌の世界観って、結構大事なんじゃないかって思います。歌の情景と言ってもいいと思います。情景が浮かぶとさらに想像力をかき立てるように感じます。

アニソン専門のアーティストや歌手もいないわけではないと思いますが、普通のアーティストも歌ったり詞や曲を提供したりしますから、子供向けに安直な作りというわけでもありません(子供向けでも良いオープニング・エンディングソングはありますよね)。 大人向けの深夜アニメも多いですし、そのアニソンも良いものが多いです。 小さい頃の「アニメ」のイメージだけでジャンルを判断するのは、損をしているのではないかと思いますよ。

この本は、実際のアニソンがそのまま出来てきます。 私もこの本をきっかけでClariSの「コネクト」を買いました。アニメ( 魔法少女まどか☆マギカ)のほうは見てないですが、「コネクト」は良いですね!

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