クラシックの作曲家のなかではバッハと並んでブラームスが好み。時代も雰囲気もだいぶ異なるが…。
自分がブラームスを好きになったきっかけは山本直純の音楽で鬱が吹っとぶ本―こんな名曲が気分を変える (ワニ文庫)。
ジャズのガイドブックを皮切りに、学生時代はこの手の音楽のガイドブックを参考にCDを買い漁っていた。 (お金もそれほど無いので、ガイドと睨めっこして迷いながら買う。) クラシックのガイドのなかでも、この本はとても印象的で今でも覚えている。
作曲家のキャラクターに踏み込んだ紹介や作曲家が生きていた時代のエピソードにあわせて名曲も教えてくれるという、ざっくばらんな感じが良かった。 音楽理論的な難しい話はなかったと思う。フーガとかソナタとか、そういう説明もしていないと思う。
そういえば、グールドを知ったのもこの本だったか。
ブラームスに関しては、シューマンの奥さんとイケない関係になっていたとか、シューマンが死んで障害がなくなったのに煮え切らないブラームス、という具合。 かなりメランコリーな人だったように書いてあって、曲もそんな感じはする。
この本で紹介されていたのが、このクラリネット五重奏曲で、たしか大田区図書館で借りてきたピーター・シュミードル(と読むのが正しいのか)の演奏CDが気に入っていた。
クラリネットが主役なのだが、伴奏的な部分もあってそのフレーズが好きだったりする。 ブラームスは繊細な主題が良くて、こういう室内楽ではその良さが引き立つと感じる。
最近、この演奏のCDを見つけて散歩の時に良く聴いている。 学生当時も散歩しながらカセットで聴いていた。
(実はこのCDは探すのに少し手間取った。 クラシックのCDは、同じ演奏でもCDタイトルやカップリングを変えて再発されたりして、同じ演奏かどうかがCDの情報だけでは分からなかったりする。)
季節的には秋が似合う気はする、いつ聴いても良いものは良い。 カップリングのモーツァルトは全然聴いていない…。