音速の導出のメモ

久し振りに物理学ネタ。

音速を導出しようとランダウ・アヒエゼール・リフシッツの物理学を眺めていたら、一部でひっかかってしまいました。 その箇所のメモです。

360ページで音速が次のように導出されています:

$$c = \sqrt{ \left( \cfrac{\mathrm{d} p}{\mathrm{d} \rho} \right)_\mathrm{ad} } $$

adは断熱過程を表わしています。

理想気体の場合の

$$ \left( \cfrac{\mathrm{d} p}{\mathrm{d} \rho} \right)_\mathrm{ad} $$

の表式を導出してみます。

まず\(\rho = m / V\)ですから

\[ \cfrac{\mathrm{d}p }{\mathrm{d} \rho} = \cfrac{\mathrm{d}V }{\mathrm{d} \rho} \cfrac{\mathrm{d}p }{\mathrm{d} V} = – \cfrac{m }{ \rho^2} \cfrac{\mathrm{d}p }{\mathrm{d} V} = – \cfrac{V }{ \rho} \cfrac{\mathrm{d}p }{\mathrm{d} V} \:\:. \]

次に\( \mathrm{d}p / \mathrm{d} V \)を考えます。

断熱過程の場合は次の関係(ポアソンの断熱方程式)が成り立ちます(178ページ):

\[ p V^\gamma = \mathrm{const} . \]

この関係から

\[ \cfrac{\mathrm{d}p }{\mathrm{d} V} = \cfrac{\mathrm{d} }{\mathrm{d} V} \cfrac{\mathrm{const} }{V^\gamma} = – \gamma \cfrac{\mathrm{const} }{V^{\gamma+1}} = – \gamma \cfrac{p }{V}. \]

この式を先程の式に代入すると以下のようになります:

\[ \left( \cfrac{\mathrm{d} p}{\mathrm{d} \rho} \right)_\mathrm{ad} = \cfrac{V }{ \rho} \gamma \cfrac{p }{V} = \gamma \cfrac{p }{\rho} \:. \]

音波が存在しないときの変数に添字\(0\)を付けると

\[ \left( \cfrac{\mathrm{d} p}{\mathrm{d} \rho} \right)_\mathrm{ad} = \gamma \cfrac{p_0 }{\rho_0} \:. \]

理想気体の場合の状態方程式は

\[ pV = nkT \:. \]

書き直して

\[ p = \cfrac{N}{V}kT = nkT = \cfrac{\rho}{m} kT \:. \] つまり \[ \cfrac{p}{\rho} = \cfrac{kT}{m} \:. \]

これで最終的に次のようになります:

\[ c = \sqrt{ \left( \cfrac{\mathrm{d} p}{\mathrm{d} \rho} \right)_\mathrm{ad} } = \sqrt{\gamma \cfrac{kT}{m}} \:\:. \]

この本は超おすすめの本です。初等的な内容ですがゴマカシなしで簡潔にまとめてあります。

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