はじめに
最近、会社で論文の共著になる機会がありました(私の部下ではない人でした)。その時の著者による共著者へ対応について考えたことをまとめてみます。
最終原稿は共著者に見せましょう
少なくとも、指導的な立場の人には最終チェックをお願いしましょう。ここで言う指導的な立場は、構成や論理展開について議論したり助言をしてくれた相手です。実質的に指導した人でないと中身のチェックは出来ません。会社の場合は、実質的に指導したのが上司とは限りません。上司に筋を通すのは当然ですが、
査読結果は共著者に展開しましょう
査読結果から、修正方針を考える必要があります。大幅な変更や取り下げもあり得ます。共著者に展開・相談するのは必須です。
学会発表した時の反応・質問なども共著者に展開しましょう
学会発表は、直接反応が得られる貴重な機会です。共著者に、
共著者から学ぶことは多い
一人で論文を仕上げたいという気持ちは分からなくもないですが、経験が少ない人の場合はそれは
論文を投稿する上での、心構えから、主題の選択、構成など、経験者から得られることは沢山あります。ただし、教えて貰うというよりは、自ら学ぶ態度で臨むべきです。
最後に
件の会社の人の場合は、学会発表後の報告がないままだったので、文句を言ったらそれっきり没交渉になりました。 関連する内容を論文投稿しましたが、それも原稿投稿の知らせや査読結果の報告はいっさいありませんでした。
このような当たり前のことが出来ない人は、
その人は学生時代に論文投稿や学会発表の経験がなかったようです。 だから、投稿や発表に関する細かい指導を受けていないのでしょうね。
今回は、私が主題や構成、投稿先まで指定してあげましたが、投稿前後からまったく進捗を知らされないという大変不愉快な投稿となりました。 技術的・科学的な内容で議論が白熱した訳ではなく、レベルが低いところでモメた後味が非常に悪い論文です。