福冨健一 / 日本共産党の正体

だいたい想像できた内容ばかりだったが、まとめて読めるのは良い。

「マルクスのどこが間違っていた」のセクションが設けてあるが、正直分かりづらい。 20世紀のある時期にはマルクスの考え方に陶酔を受けてしまった人は多いようだが、そもそも前提が変な考え方なので、自分としては一種の宗教として見るほうが理解しやすいと思う。

「資本論」については、高橋洋一氏の解説が分かりやすい。

要約すれば「労働価値説 = ものの値段は労働の対価で決まる」の前提がニーズを無視していて、世の中の価値観をまったく説明できない。 間違った前提で展開される理屈は意味がない。だから「資本論」は読む価値はない。

間違っているがシンプルな前提が魅力的なのだろうか。 世の中を白黒が明白であるように狭隘な二分論でくくりたがる人の頭には分かりやすいのかも知れない。

さて共産党は一党独裁を前提とした社会構築を目指す。 一党独裁は書記長独裁を意味していて、実際日本共産党もS氏の独裁が20年以上続いている。 政党のトップが20年以上同じというのは、他に例を見ない珍しい形態だ。

2023年には書記長の公選を主張した党員、政策転換を訴えた党員が除名処分となるなど、21世紀ではとても貴重な言論統制がきわめて厳しい組織と言える。

ちなみに共産党のトップの生活はかなりゴージャスとの噂があると上の高橋洋一氏の話にもある。 一党独裁で、トップは豪華な生活。これはトップに登りつめて、その座は他人に渡したくない気持ちにもなる。 このような気持ちは資本論と関係あるのだろうか。

ちなみに日本共産党は以下のツイートにあるような暴力手段を選択してきた錚々たる歴史がある:

最近の共産党員は自分の体液を自転車にかける活動にも力を入れているようだ。暴力手段の一種だろうか:

かつてソ連という国もあったが崩壊してしまった。今はC国、キューバなどほんの少数しか共産主義の国はない。しかもそれらは全て独裁国家だ。 そんな独裁主義的な思想の党が日本に必要だと思うだろうか。