(更新日: 2025年11月2日 )
目次
はじめに
惰性で20年以上使ってきたメールアドレス。
最近はスパムに埋もれてまともなメールを探すのも一苦労になってしまった。
私もさすがに重い腰を上げて、ついに終止符を打つことにした。
20年以上使っているメールアドレスがスパムまみれで使い物にならない
私のメインのメールアドレスはビッグローブだった。
「インターネット」黎明期から少し時間が経ち、web2.0と騒がれるより少し前の1998年ごろプロバイダ契約をした際に設定した。
2000年ごろに一回アドレスを変更したが、それ以来20年以上同じアドレスを使い続けてきた。
ここ数年はスパムメールのほうが圧倒的に多くなってしまい(毎日100通以上)、受信箱を見るのが憂鬱になる日々が続いていた。
メインのメールアドレス変更を決断した理由
ビッグローブのスパムメール判定も利用して、だましだまし使ってきたが、そろそろ限界だ。
ここでようやくメインで使うメールアドレスを変更することにした。
今まで変更しなかったのは以下の理由だ:
- 惰性で同じアドレスを使い続けてきた
- 変更が面倒だったから
- 一つのメールアドレスのほうが管理が楽と考えていた
しかし、スパムも多いし最近はメールからのマルウェアの誘導もある。
セキュリティの観点でも、同じメールアドレスを使い続けるリスクは高い。
流出が確認されることがあったり、メールアドレスがトラッキングや広告ターゲティングに使われることもある。 また、同じアドレスを使い続けると「認証リスク」が上がる(攻撃者が紐付けをしやすくなる)。
メールアドレスの使い分け方針を決める
今回は複数のメールアドレスを使い分けることにした。
私の場合、メールの用途を以下のように仕分けした。仕事は会社のアドレスがあるので、仕事関係は除外する。
- 純粋なプライベート用途
- 買い物 (Amazon, 楽天, など)
- ネットサービス (Google, ChatGPT など)
- SNS
- 一時的な利用 (使い捨て)
- バックアップ
メールアドレスを数個作成し、おおよその用途でアドレスを使い分ける方針にした。
利用するメールサービスのおすすめは?
メールアドレスを複数作成するので、メールサービスを複数利用する。
現時点での信頼性などを考慮して、以下のようなサービスを利用することにした:
- Gmail
- Outlook.jp
- Protonmail
- Yahooメール
- レンタルサーバのメール(自前ドメイン)
このなかでGmail, Outlook.jpは複数のアドレスを持つことが出来る。
特にOutlook.jpは10個までエイリアスを持つことが出来て、用途による使い分けに都合が良い。 (ただし、エイリアスは7日で2個までしか作成できないことに注意が必要。)
Gmailも複数持つことが出来る。ただしアプリやブラウザでは、アカウントを切り替えて読み書きすることになる。
なおYahooメールはスパム扱いされやすいので、使い捨て専用。
Protonmailやレンタルサーバのメールは容量が限られるので、基本的にバックアップやプライベート用途に使う。
アドレスの命名ルール
メールアドレスは自分で管理がしやすい命名が良いだろう。 (例: okaimono.◯◯◯@foo.com, tubuyaki.×××@boo.com)
私の場合は、目的が分かる文字列の後ろにランダムな数字・アルファベットを数個連結している。
使い捨てや一時的な利用、匿名性を重視するなら、単語をランダムに連結したりするが良いだろう。
アドレス変更処理の手続きコツ
基本的に私はブラウザではなく、10年以上パスワード・マネージャでパスワードを管理している。
パスワード・マネージャで古いアドレスのサイトを探し、一つひとつ変更手続きをする。 サイトによっては、メールのやりとりが必要な場合がある。
地味だが非常にツラい。一気にやらず、1-2ヶ月かけるくらいの気持ちでやるほうが良いと思う。
利用サービスの棚卸
この際、ネットサービスの棚卸しをするのが良い。つまり、一時的に利用したサービスを退会するのだ。
イマドキのブラウザであればパスワード管理しているから、保存されているパスワードとサイトを確認できる。 古いアドレスで検索すると、これまで利用してきたサービスも分かるのだ。 パスワード・マネージャで管理していないサイトでも、ブラウザ側で残っている場合が多々ある。
私の場合、500以上のサイトでパスワードが保存されていた。1回しか利用していないのにパスワードが保存されているサイトもある。
定期的には利用しないサイトや、今後利用する予定がないサイトは退会しておくのが良いと思う。 個人情報が残ったままになるし、小規模なECサイトは管理が甘かったりして情報漏洩のリスクが高い。
今の時点で350箇所程度まで保存パスワードを減らした。
メーラの選択
上記のようにメールアドレスを使い分けるなら、複数のメールアカウントを一括で管理できるメーラ(メール・クライアント)が必要だ。
今のところ
- PC (Windows/Linux/Mac)ではThunderbird
- スマホでは Outlookアプリ
が良いようだ。 これらはマルチアカウントに対応していて、かつGoogleやOutlookアカウントのOAuth2認証にも対応している。
基本的に各アカウントをIMAPで読み書きするのが良いだろう。
POPだとサーバにメッセージが残らないので、PC・スマホなど環境によっては全てのメッセージにアクセスできない状況になる。 昔ながらのローカルにメールをダウンロードする手法(POP3)は、現代では諦めるほうが良さそうだ。
古いアドレスの消去はあわてずに
古いアドレスを早めに消したくなるが、新しいアドレスでの運用が軌道に乗ってから消すのが良いだろう。 数ヶ月のあいだに、漏れていたアドレス変更などが判明するかもしれない。
バックアップと今後の運用
各サービスに分散したメールを集約してローカルでバックアップするのが安心だ。
これについては、別途検討していこうと思う。
おわりに
長く使っているメールアドレスに愛着があったが、切り替えてみると意外とすっきりした。 ただし、変更の手間はかなり煩雑だ。
セキュリティの観点では、
- 複数のアドレスの使い分けて運用すること
- 定期的にメールアドレスを切り替える
のが安全だろう。
スパムメールに悩んでいる人は、アドレスの変更も検討してみてはどうだろうか。 たまにアドレスを変更すると、快適だし気分転換にもなると思う。













