爆風スランプ / よい

カシオペア/ Halleを聴いていると、高校時代のもう一つの思い出のアルバムを聴きたくなります。

高校の時の思い出のアルバム

ぼくは爆風スランプのコピーバンドを高校1年から2年くらいまでやっていました。 主にこの1枚目を中心にコピーをして、2枚目の「しあわせ」までをコピーしはじめた時期でそのバンドは抜けました。 リーダー(ドラマー)とケンカしたのが理由だったような。 バンド内のケンカはよくあります。

世の中的には爆風スランプといえば「Runner」なんでしょうが、ぼくにとってはこの「よい」が最高です。 まったく媚びない歌詞と演奏はこの1枚目だけでしょう。 まあ「うわさに、なりたい」は売れ線を狙ったようですが…。

週刊東京「少女A」は首都圏の若干奥まった地方(いわゆる「ちばらき」なのでしょうか)の屈折した感情をうまく歌った的な内容です。 が、地方の高校生には実感が湧かなかったですね。 単純に、曲とギターソロがカッコよくてお気に入りでした。

当時、このアルバムで一番好きだったのが「狂い咲きピエロ」。 このアルバムはマイナー・キーの曲が少なかったせいもありますし、本気でふざけるバントに少し似つかわしくない刹那的な歌詞が好きでした。

「涙の陸上部」、「たいやきやいた」「無理だ!!」、このアルバムには入ってないですが「えらいこっちゃ」をコピーして演奏したものです。 「たいやきやいた」は「およげ!たいやきくん」とは全く関係ないのが可笑しい。

渋谷陽一も取り上げていた(はず)

中学生のころに渋谷陽一が呆れながら褒めていたので注目していました。全裸でライブするなど、ハチャメチャな部分もありましたからね。 音楽以外の部分はともかく、その時のラジオでは「すいか」とか「The SENTAKU」を流したような気がします。 最初に聞いた時からニヤニヤしてた憶えがあります。 この2曲のインパクトはこのアルバムでもピカイチです。

この一枚目しか出ていない時期に、高校でバンドやりたいと思って選んだのですが、普通の高校生はあまり選ばないマニアックな選択だったと思いますね。 ベースとドラムがテクニックが要求されたので、高校生には少し敷居が高いという部分もあったかもです。

パッパラー河合は結構テクニシャン

ギターのパッパラー河合はプログレ好きらしく、コピーした感じでは派手さはないものの、かなりのテクニックでした。 特徴的なのがリズムで、かなりジャストというか、少し喰い気味に感じるくらい正確でした。 チョーキングでタメて弾くようなことはほとんどなかったです。 ブルース的な後ろにルーズに動くギターとはだいぶ違う印象です。 リズムだけでいうとT-Squareの安藤まさひろに近いかも知れませんね。

イロモノバンドのギタリストと思われていたせいか、低く見ている同級生が多かったですが、ギターをコピーしてみれば実力が分かります。 実際、ぼくの後釜に入ったギタリストは苦労したようです。実際には聞いてないから知りませんけど。

当時はベースとドラムに注目が集まりがちですが、「しあわせ」ではギターソロも結構長めの曲があってコピーも楽しかったです。 それが原因で、バンドのリーダーから文句を言われたわけですが。バンドで目立ちたければ、ドラムなんて選ばなければ良いのです。

爆風スランプのその後

この後のバンドは売れることをかなり切望したようで、その思いがほどなく「Runner」に結実したわけです。 それに反発して江川ほーじんは脱退して、ぼくにとっても魅力が失われていきました。 ぼくにとっては、「Runner」とかは、なんとういか、あまりにフツーな青春ソングで、尖ったところがなくなってしまったと感じます。 バンドもお仕事なので売れるのも大事なのは分かるのですが、大衆受けを意識すれば、おのずと無難になってしまう分かりやすい例ではあります。

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